企業はどこを見ているのか?ポートフォリオ面談
8月に大学生を対象としたポートフォリオ面談を行いました。
今回、その際に話した内容などをまとめなおしました。
学生や若手デザイナーの方の参考となってもらえれば参考です。
なお、私の独断と偏見も多少なりとも入っているかと思いますので、その点はご了承ください。少なくとも私がポートフォリオを受けとった際に見ている箇所になります。
デザイナーやイラストレーターは憧れの職業??
私たちは毎週、多くの方のポートフォリオを拝見しています。中途の方、新卒の方を含めて。
デザイナーやイラストレーターになりたい人は、世の中的にかなり多い気がします。
そんな中でどうやったら目を引くのか?面接まで辿り着けるのか?
ポートフォリオは自分の意思です。どう見られたいのか?自分をどう見せたいのか?意思が大事です。何を一番見てもらいたいのか?を考えた上でポートフォリオにどの作品を見せるのか、順番をどうするのか、考える必要があります。UIを見せたいのか、UXを見せたいのか、それともグラフィックなのか?また、どういうカラーを使うのか、どういう書体をつかっているのか、面接の時はその辺の意図などを聞くこともあります。
ポートフォリオの提出物の数が多い方の方が、経験値が必然的に高くなり、完成度も高い印象があります。逆に数が少ないと判断が難しい。何をどこまで出来るのか見極めにくく、企業としては難しいという判断をすることもある気がします。
学校で行った課題だけではなく、普段から作っているデザインなどもある方がより好感が持てます。デザインが好きな方と一緒にやりたいと思います。また、ポートフォリオの数が少ない場合でも一つ一つのプロセスがしっかりしている、内容が濃い場合はそのケースにはあてはまらないと思いますが、一つ一つの深掘りが多くなるので、必然的にページ数は多くなり、そういう方のポートフォリオは数は少なくても、密度の高いポートフォリオに仕上がっています。
また、海外の大学の学生はポートフォリオの数がかなり多い傾向がある気がしています。
国内と海外在住、同じ新卒という枠で比べられるます。
現在、デザインを言葉でしっかり伝えることができるデザイナーがスタンダードになっています。論理的に説明できているかどうか、自分の言葉で伝えることができるかどうかなど見ています。
意外と多いのが、ポートフォリオの中身は力を入れているけど、ひとつ、ひとつの作品自体のデザイン、側のデザインには力が入ってない方が多い印象を受けています。
正直、それぞれの作品は、グループワークなども多々あり、判断がしづらいというのがありますが、ポートフォリオ自体は本人のスキルが出ます。自力の差が顕著に現れるので、よく確認しています。文字詰めなどをしっかりできているかどうか、そういう細かいところまで確認しています。ただ、最近Figmaを使われる方が多いのも事実で文字詰に関しては絶妙になってはいますが・・・。
実際に自分たちの会社に入社された場合に仕事がマッチするかを確認してます。一緒に働くイメージができるかどうか。例えば載せている作品が、ゲームの実績がほとんどなのに広告を希望している場合は、マッチしないと判断されることが多いかと思います。例えば自分たちの会社がクールなアウトプットが多い場合に、提出された作品が可愛いものばかりだとマッチしないと判断されることが多いかと思います。また、ひとつのことに偏っている場合は、はまればいいですが、はまらないと見送られてしまいます。
よくあるのが、全部受ける会社に同じ作品を提出しているケース。受ける業界にあった作品を用意することをお勧めします。
新卒採用の際はスキルが足りなくてもポテンシャルがあるかどうかなども判断材料のひとつです。現状はまだまだでも、この先にのびるかどうか。作品の数が多いと、今は不器用だけど、モチベーションがあるので、後々はのびそうなどの判断を行います。
また、例えばUIデザインが苦手そうだけどビジュアル作りは優れいている、ポートフォリオの全体構成がしっかりしておりディレクターが向いてそうなど、本人が希望していない職種の方で芽が出ることもあるので、スキルだけではなく、キラリと光るポテンシャルも見ています。
ポートフォリオというより履歴書の方かもしれませんが、志望動機と自己PRで、私たちの企業をちゃんと見てくれているか、情報をキャッチしているかどうか、この辺を見てます。志望動機などで私たちの活動についてふれてもらっていると、好感度はやはりアップします。また、最近ではSNS等をやっている企業も多いので、そういうところの情報のキャッチアップは必要かなと思います。面談などで私たちが制作しているデザインや活動について話をすると、知らないデザイナーの方も多いです。
以上、企業はどこを見ているのか?ポートフォリオ面談についてまとめさせて頂きました。皆様の参考になれば、幸いです。