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私たち、ビジュアルコミュニケーションユニットは撮影等を行ってキービジュアル制作を行います。今回はハウススタジオのロケハンなどを行う際に気を付けるポイントをまとめました。ロケハンとは、「ロケーション・ハンティング」の略で、実際の撮影する現場を下見を行うことです。前もって下見をすることで、撮影ディレクションのイメージ固めや、当日の進行をスムーズに進めることができます。
スタジオの空気感の確認
現場での確認とWEBサイトでの確認では大きくイメージが変わります。実際の現場で確認すると写真で見るよりも内装が古い、思ったより引きのシーンが撮れないなどよくありますし、また逆もあります。想像していた以上にいい雰囲気で撮れるなど、現場に足を運んで気づくことも多いです。自然光の雰囲気、照明のありなしなどスタジオの空気感を確認します。一箇所だけではなく、複数のスタジオを周ることも大事です。
また、現場で箱のサイズを測っておくことも大事です。例えば家具を2Fに運ぶ際、廊下や階段を家具が通れずに、窓を経由して運ぶケースなどもありますし、そもそも家具が移動してはダメなケースもあるので、家具が移動できるかどうかの確認も必要です。
大型の家具をレンタルしたい場合などは、メジャーを持っていくことがお勧めします。また、メイク室として使える部屋や演者の控え室があるかどうかなども確認を行い、当日の進行がスムーズに行えるようにすることが大事です。

ネコちゃん撮影の様子

実際に使用した写真
方角の確認(太陽の位置)
時間帯と太陽の位置を確認します。何時ごろが自然光が一番綺麗に入るのかなど、確認しています。季節によって日の入りと日の出の時間帯も変わってきます。WEBサイトでは天窓をは確認できなかったけど、現場に行くこと大きい天窓があり、太陽がいい感じに入る、もしくは光が強すぎるなど、現場に行くことで得ることができる情報が色々とあります。
また、冬になると、15時は夕暮れの雰囲気になり、大きくイメージが変わるので、現場にて確認をとります。太陽の位置によって香盤表(一日のスケジュール)が大きく変わります。夜のシーンや夕方のシーンでない限り、なるべく早朝から撮影することをおすすめします。やはり朝の方が綺麗に撮影することができます。

太陽の入り具合を事前に確認

実際に撮影したビジュアル
小物や家具などの確認
食器類やカトラリー、家具などを確認します。WEBサイトなどで機材や小物も確認できることも多いですが、全部が全部写真がなかったたり、WEBサイトになかったものが現場に置いてあるケースがあります。観葉植物や書籍なども確認を行います。
小物をひとつ、ひとつレンタルしてると費用がかかるので、撮影の現場にあるものを事前に確認しておき、小物や家具の目安を立ててイメージを固めます。

カトラリーを確認

実際に撮影したビジュアル
周りの環境の確認
近くで工事が行われていないか、電車が近くを通ってないかなどを確認します。同録(絵と同時に音の収録を一緒に行う)を撮る際に、余計な音が入らないように気をつかう必要があります。環境音を確認します。
住宅街の場合は逆に外に大きい照明を置くことが禁じられていたり、近隣住民の迷惑にならないように気を付ける必要があります。また、当日の駐車場の有無、近くにパーキングがあるかどうかなども確認、渋滞などの交通状況なども調べておきます。

周りの環境も確認
スチールや動画で撮影して確認
実際のカメラマンが使うカメラでロケハンを行うことをお勧めします。iPhoneで撮ると広角で撮れますが、一眼カメラで撮影する場合は、かなりの広角レンズを使わないと撮れないことや、歪みが強く発生することもあります。どれくらいカメラを引けるかどうか、現場に人が入る隙間があるかどうかなど、当日に使用するカメラを使うことで気づくことも多いので、カメラマンに立ち会ってもらうか、使用予定のカメラでロケハンを行うことが大事です。レンズなども変わってきます。
以上、私たちがロケハンを行う際に注意しているポイントになります。
ロケハンはなかなか現場に出向いたり、大変な作業ではありますが、ロケハンを行うことで、より自分たちがイメージしているものに近づけることができ、当日のスムーズな制作進行を行うことができます。WEBサイトで見るだけと、現場に出向くと出向かないでは、かなり大きい差になるので、重要な作業の一つです。
また、撮影前にてるてる坊主を作っておくのも忘れないようにしましょうー。