ローマとブランディングは一日にして成らず
「ローマは一日にして成らず」という有名な言葉があります。ローマ帝国は長期にわたって建設されたものであり、一日で出来たものではない。何か大事業を完成させるには努力が必要であるという例えです。
ブランディングに関しても同じことが言えます。ブランディングは短いスパンではなく、ある程度の長い年月をかけて形成していくことが非常に重要です。継続的な手法、継続的なコミュニケーションがファンを獲得していく要因となりますし、継続することがブランドを根付かせていきます。途中で方向性がぶれてしまうと、なかなかファンは根付きません。
時代に合わせたロゴデザイン
例えばロゴデザイン等に関しても、ロゴを変更する場合に、小さくアップデートをするケースがあります。この場合はどちらかというと、今までの指針を大きく変えず、今の時代に合わせにいったという考えが正しいかと思います。スタバなどはその例じゃないでしょうか?
ブランドのイメージはブランド側の意思だけでは形成されません。ブランド側の意志とユーザーの印象が重なり合うことでブランドのイメージが形成されていきます。スターバックスのイメージはブランド側の意思とユーザーの印象が同じ方向を向いているいい例だと思います。

初期のスターバックスロゴ: シアトル1号店にて購入
変わるんだという強い意思を込めたロゴデザイン
逆にいきなり大きく変えてしまうと、今までのファンを無視することになります。
TwitterがXに変わりましたが、かなりの論争になりましたし Iittala(イッタラ)の例も同じことが言えます。Iittalaはフィンランドの食器ブランドです。シンプルなものから個性的なフォルムの食器もある、長く愛されてきたブランドであり、私もいくつか食器を持っています。特にIittalaは70年も近く継続してきたロゴを手放したので、かなり大胆だと言えます個人的には、シンプルなサンセリフ書体のロゴが増えている中での、このロゴは好きなんですけどね。時代にあえて逆らう感じで、かつ歴史も感じられる。
ここまで大きく変えるのはある意味、ブランド側にも並々ならぬ決意があるんだと思われます。
上手くいっている企業は大きくは変える必要はないので、Xやiitalaは使用するユーザーだけではなく、社内に対しての発信でもあるかと思います。私たちは変わるんだという決意です。
経営層から社員、社内へと浸透し、社外・ユーザーへと浸透していく。ブランディングで重要なのは、いかに社内に浸透をしていくか、これが非常に重要だと言えます。よりブランドに近い社員の意識が変わらないと、ユーザーまで届きません。
効果が出るかどうかもこれもまた、長期的な視点で見守っていく必要があります。
3年後、5年後、10年後にどうなっているのか?
私たちも長いブランドを形成できるように日々精進していきます。