CIとVIの違いについて
「前回、0→1を作るのに大切なカルチャー」という記事を書きました。その中で、VI(ビジュアルアイデンティティ)についての記事を書いたのですが、「CIとVIの違いは何?」と聞かれましたので、まとめましたー。
CIとはコーポレートアイデンティティの略で、企業全体のアイデンティティを表す、広めの概念です。普段デザインに触れている人であれば、CIという言葉は聞いたことがあるという人も多いのではないでしょうか?企業がどういう存在であるのかを示すものであり、ミッションやビジョン、行動指針を示すものです。存在意義や価値を定義するものと言えます。
VIはビジュアルアイデンティティの略であり、CIの一部分をビジュアルで表現したものです。企業やブランドの価値を視覚的に表現したものがビジュアルアイデンティティです。ロゴ、文字、色などを制定し、ブランドとしてのトンマナを作ることで、広告、WEBサイト、グラフィックなどを作り上げていきます。
いつも私が愛用している無印良品を例に見てみます。
無印良品のCIとVI
無印良品を展開する株式会社良品計画では、「人と自然とモノの望ましい関係と心豊かな人間社会」を考えた商品、サービス、店舗、活動を通じて「感じ良い暮らしと社会」の実現に貢献するという企業理念に基づき、人間と自然を考慮したものや、時代や流行りに流されない商品開発を行なっています。また、包装等もシンプルなものです。
では、無印良品のVIはどうでしょうか?
良品計画のビジュアルアイデンティティ
・自然を感じさせるアースカラー
・シンプルな書体のロゴデザイン
・着飾らないプロダクトデザイン
・究極的に簡素化したブランドメッセージと広告

シンプルなパッケージデザイン
CIとVIの関係性は、CIはまさにブランドのコアであり、土台になる部分であり、理念や価値を明確に伝えるものです。VIはCIを体現するビジュアルであり、直感的に表現したものだと言えます。
人で例えるなら、CIは性格、VIは見た目のファッションでしょうか。CIとVIは切ってもきれない関係性であり、一貫性を持つことが強いブランドを作ることだと言えます。無印良品は継続したブランディングを続けてきたことで、CIとVIが合致し成功したブランドであると言えると思います。