ビジュアルコミュニケーションユニットのVPである山口さんに、
設立のきっかけや、チームの現在の仕事内容、今後の展望をインタビューしました。
タスクが楽になるだけでは、世界一に近づいてるとは思えないんですよね。むしろ新たな価値を生むことの方が世界一に近づく。
――ビジュアルコミュニケーションができたきっかけを教えてください
山口:私が転職をする際に、レアゾン・ホールディングスの採用部からお声がけをしてもらったんですが、もともとは広告映像のメンバーとしてスカウトをされました。私の前職が主にブランディングや広告の制作を行うクリエイティブエージェンシーでファッションや化粧品などを中心に、企画・制作等を行なっていました。
とくに自分自身が強かったのが、映像の分野でした。前職では社内起業という形で映像の部署を作っていたくらいでしたので。何度かカジュアル面談を重ねる中で、クリエイティブ全般を見てほしいという話になりました。
自分自身も全体のトータルブランディングも行うのが好きでしたので、全体を包括的に見るというのは魅力を感じました。
そういう経緯もあり、入社後にWEB部という名前からビジュアルコミュニケーションという名前に変更しました。名前を変えないと、なかなか仕事の内容も変わらないんじゃないかと思ったので。正式に認められたのが2024年の2月ということになりますかね。
会社から期待されているのはビジュアル作りの部分が一番大きいかなと思います。現在の体制は業務委託も含めて、16人ほど(2024年9月現在)ですかね。ディレクター、アートディレクター、テクニカルディレクター、フロントエンドエンジニア、UXデザイナー、UIデザイナー、モーショングラフィックデザイナー、アニメーターというような座組で仕事の内容によってメンバーのアサインを替えながらやってます。
――仕事の内容を教えてください
山口:大きく分けると二つです。ホールディングス全体のブランディングと新規事業のデザインです。ホールディングスに関しては昨年にトンマナを決めましたので、今はそのトンマナに合わせてブランディングを行なっている段階です。
会社案内、会社紹介映像、リクルートサイトとアウトプットも増えてきているので、ある程度は方向性も固まってきたのかなとは思ってます。今後はそれをどう浸透させていくかというところでしょうか。新規事業に関しては、昨年からだんだんと増えてきており、とくにサービスデザインが増えてますかね。ビジネスチームと並走して作ってます。ビジネスチームもビジュコミュも若手が主体となって新規ビジネスを進めています。
WEBサイトの制作もかなり手がけてます。最初はmenuのコーポレートサイトリニューアルだったかと思います。前任者から引き継ぎ、なかなかリニューアルが上手くいっていないという話でしたので事業部側の担当者に簡単なワークショップを行い、トンマナの方向性を確認しました。これは他の仕事や特に新規事業に関して、結構ワークショップを行います。
私はよく言うんですが、「デザインはヒアリングが5割を占める」と思っています。そこで議論が出来ると、その後の共通認識をもってデザインに取り組むことができるので。デザインの方向性の確定後は、サイト内に表示するキービジュアルの撮影を行いました。フリーの素材だと、どうしても意図したビジュアルができませんし、ブランディングとしては弱くなってしまいます。ビジュアル作りは大変ですが、そこが面白い。今までの部署ではそういったことをやってきたことがなかったと聞いていたので、ビジュアルコミュニケーションユニットはそういうことをやる部署なんだというメッセージを部署内のメンバーにも伝えたかったという思いもありましたね。
それ以降は撮影も増え、様々なキービジュアルやトンマナ策定を行なっていますね。menuコーポレートサイトに関しては雑誌の「Web Designing」やデザイン系のサイトにも取り上げていただいたので、そこは社内に向けても社外に向けても大きい出来事でしたね。
グラフィックについても様々なモノを制作しています。ホールディングス系では海外の採用イベントである「ボストンキャリアフォーラム」用のノベルティを作ったり、会社案内を作ったり。こちらはトンマナができているので、今はそこに合わせて様々なものを作ってますね。また新規事業ができる際のグラフィックはCIや名刺の制作をしています。
映像に関してはロゴと一緒にモーショングラフィックスを作ったり、イベント用のオープニング動画、WEBサイト内でのアニメーションを作ったり。映像については、もう少し人数を増やして作れるアウトプットを増やしていきたいなと考えています。今は、やはり映像の訴求力が強いですから。

――ビジュアルコミュニケーションユニットが、求めるデザイナーはどういう人物ですか?
山口:レアゾン・ホールディングスだけでなく、世の中のクリエイティブ業界全体に言えることでもある気がするのですが、思考力の高いデザイナーが一番需要があるかと思います。自分で考えて、行動できる、自走できるデザイナー。表現力も大事ですが、同じぐらい思考力も大事な時代です。ただ、先ほどの話と矛盾しますが、私が思うのは人によって個性もスキルも違うので、必ずしもそうではないと思っています。考えることが得意なデザイナー、話すことが得意なデザイナー、もくもくと手を動かすことが得意なデザイナー、それぞれに活躍の場があると思います。
ここ近年、デザインを一緒に作るという考えが出てきました。デザインのナレッジ自体も共有しやすい時代ですし、平均的にデザイナーのレベルも上がってきていると実感しています。ただ、同時に似たようなデザイナーが増えているのも事実です。平均化されています。
ポートフォリオを見ていても、違いがわかりづらいなと。そういう意味で、レアゾン・ホールディングスでは違いを生み出せるデザイナーですかね。
自分自身も含めてですが、人とは違う価値を作りたいなと。人を雇う時に現状の仕事にあてはめて考えることが多い気もしますが、それだとタスクが楽になるだけです。私たちは世界一を目指す会社です。
タスクが楽になるだけでは、世界一に近づいてるとは思えないんですよね。むしろ新たな価値を生むことの方が世界一に近づく。弊社の社員は恥ずかしげもなく、誰もが「世界一の企業へ」と口にします。
外部の方によく「何の世界一?」と聞かれますが、私はそれぞれの世界一を目指せば良いと思ってます。そういう人が集まれば、それはもう立派な世界一の企業だと思うんですよね。
じゃあ、求める人材はとなると、世界一の人じゃないでしょうか?仮に「ぬいぐるみ職人世界一」そんな人がいてもいいんじゃないですかね?世界一なら会社のビジョンと誰よりもマッチしてますからね。あとはうまくマッチする仕事をつくれば良いだけの話だと思います。うちの会社はビジネスを作るのが得意な人が多いですからね(笑)
――今後の展望について
山口: オフェンスとディフェンスに分けるなら、オフェンスはSNSを中心に知名度をあげれるような施策であったり、ものづくりを行いたいと思ってます。
レアゾン・ホールディングスの知名度をあげて、デザイナーの採用活動をより強化していきたいと思っています。今の時代はやはり広報は大事だなと。少しずつ知名度も上がってはきてると思いますが、まだ全然足りないので。
また、ようやくビジュコミュのWEB サイトやSNSもできたので、積極的に発信していければと思ってます。より良いものづくり、話題になるようなクリエイティブを制作して、積極的に広報活動に力を入れたいですね。外部から見た際にも、クリエイティブ面で憧れられるような会社になるといいなと思ってます。
ディフェンス面に関しては、この2年近くかなり疾走してきましたし、多少なりともアウトプットもついてきたかと思います。ただ、現状は作ったアウトプットのルール策定や、普及させるための動きが不十分であったなと。これではせっかく作ったトンマナも使われずに終わってしまうので、来年以降はその辺にも力を入れていきたいなと思ってます。
また、体制作りや教育のカリキュラムにも力を入れていきたいなと思ってます。あたらしく迎えるメンバーの為にもチームに早く馴染めるように、地力がつくようなカリキュラムを用意したいなと思ってます。
若手がより活躍できる場を提供していきたいです。
●Akinaga Yamaguchi Profile
福岡から上京後、WEB制作やブランディングを行うクリエイティブエージェンシーに入社。社内ベンチャーとして映像とデザインを軸としたチームを立ち上げ、音楽、化粧品、ファッションを中心としてアートディレクションに従事。 2023年レアゾン・ホールディングスに入社し、ビジュアルコミュニケーションユニットを発足。現在はホールディングス全体のブランディングやデザイン監修、新規事業のブランディングなどを行う。